
海外生活と両立できる通信制大学「ZEN大学」
僕はいま、海外を旅しながら暮らしている。そんな生活の中で入学したのが、日本に新しく誕生した通信制大学「ZEN大学」だ。スマホやパソコン一台あれば学べるというスタイルは、海外在住の僕にとって非常に魅力的だった。
今日は、そんな海外在住の僕が、海外目線からZEN大学の感想を綴りたいと思います。
この記事を書いている「赤髪のたっつあん」さんはこんな人
この記事を書いているのは海外在住のZEN大学生「赤髪のたっつあんさん」こと株式会社高校生代表の三橋龍起さんです。
N高等学校に編入後、起業部に入り高校在学中に株式会社高校生を起業し代表取締役に就任。日本国内に限らず、海外でも活躍をしている人です。
大阪・関西万博2025の告知活動をドバイで行い、マレーシア政府との共同イベントやアラビア圏全域法則のテレビ Abu Dhabi TVへの出演を果たすなど、国際的に活動をしています。
現在は、海外を放浪中でキルギスに在住しながらゆるっとメディアサークル記者としてZENニュースへの執筆中!
名前 | 三橋龍起 |
現在の肩書 | 株式会社高校生代表取締役 ZEN大学一期生 |
経歴 | N高等学校在学中に株式会社高校生を起業 2020年 株式会社Unpackedを設立 |
メディア出演歴 | NHKトライアングル、テレビ東京 カンブリア宮殿「アイデアの扉」、Abu Dhabi TV等 |
授業も試験もすべてオンラインで完結
ZEN大学の授業はすべてオンラインで提供されていて、クォーター制を採用している。各クォーターの終わりには単位取得のためのテストがあるが、それもすべてオンライン。土日にまとめて受ければ、年間わずか8日間程度で済むという効率の良さだ。日本に行く必要もないため、国をまたぐ生活にはとてもありがたい。
入学の手続きも柔軟で、高校の成績証明書などを家族に用意してもらえば、日本にいなくても正式に入学できる。制度面でもオープンな印象を受けた。
多様な学生とつながれる環境
まだ1年生の1クォーター目ということで、学ぶ内容は比較的基礎的。でも、在籍している学生は約3,300人と多く、ダンスが得意な人やバレー経験者、朝からDiscordでピラティス会を開く人たちなど、多様な顔ぶれがそろっている。
特に印象的なのは、エンジニアリングや数理系に強い学生が多い点。プログラミングに不慣れでも、Slackで質問すれば親切に教えてくれる人がいる。語学系のサークルもあり、交流や勉強会も盛ん。Slackには3,000人以上が参加していて、まるで学びの宝箱のようだ。
海外からの学習にはまだ不便な点も
ただ、不便に感じる点もある。公式サイトには英語版があるのに、授業はすべて日本語で行われている。英語対応されているのはせいぜいシラバスくらいで、非日本語話者にはやさしくない。時間表記もすべて日本時間で、海外からは扱いづらさがある。
大学と企業や地域との連携プロジェクトも、基本的には日本国内が中心。現地参加を前提とした設計が多く、オンラインの選択肢が限られている。せめて3割くらいはオンライン参加ができるようにしてもいいのではないかと思う。現状では、説明会くらいしかオンライン対応していないのはもったいない。
まだ発展途上、でもだからこその期待感
今のところ、「これがZEN大学ならではの学びだ!」と感じるものは正直まだ見えていない。でもそれは、これからの4年間で見つけていけばいいと思っている。
Slackでの3,000人規模のコミュニケーション環境は、他のオンライン大学にはない特徴かもしれない。僕自身、ロシア語の学習や仕事・ビジネス活動を並行している生活スタイルなので、大学に使える時間は月に60時間ほど。その中で朝や夜に授業をまとめて受けられるZEN大学のスタイルは、ライフスタイルにとても合っていると感じている。
ただ、どこの大学でもそうだが、大学に入るだけで人間関係が広がるわけではない。1クラスあたり200人規模ということもあり、「クラスメイト」という感覚は薄い。自分から積極的に関係を築くことが求められる。
ZEN大学は自分でつくっていける学びの場
僕は今、「鈴環ゼミ」という外部とつながるゼミにも参加していて、大学の内外でコミュニティを広げている。ZEN大学はまだ新しい大学だからこそ、僕たち自身がその形をつくっていける面白さがある。
今のところ、他に「ここに行きたい」と思う大学はない。それくらい、今の自分の生活にZEN大学は合っている。もちろん、英語にも対応した同様の大学があれば選択肢は広がるけれど、今の日本ではこうした仕組みはまだまだ貴重だ。
これからの1年、2年を通して、通信制大学の可能性を実感しながら、自分のペースで学びを深めていきたいと思っている。